こんにちは、サンライズweb担当です。
コネクタとかFFCに少し詳しいです。
NON-ZIFタイプのコネクタについて説明をしてきましたが、今回からZIFタイプのコネクタについて説明していきたいと思います。
ZIFの言葉の意味は、以前説明しましたが、
ZIF:Zero Insertion Force FFCの挿入力がゼロですよ。
つまり、コネクタにFFCまたはFPCを挿入する際にケーブルが端子を変位させながら挿入されるかどうか、ケーブルと端子の関係性が定義になっていますが、従来のNON-ZIFコネクタとは全く機能上異なるZIFタイプも発売されており、旧来のZIF、NON-ZIFの言葉の定義ではコネクタの特徴をイメージしにくいケースがあります。
本サイトでは、”ZIFコネクタ”として厳密に端子形状だけで定義するのでは無く、下記のようにNON-ZIFコネクタとの差異がわかりやすいように捉えて説明したいと思います。
- NON-ZIFコネクタ:ロック機構がついていないコネクタ。FFCケーブルを挿すだけの簡易な構造のコネクタ
- ZIFコネクタ:FFCケーブルとの嵌合時にロック操作が必要なもの、ロック操作は必要なくてもロック機構がついているコネクタ。
すごく単純化しています。ロック機構があるのがZIFでないのがNON-ZIFです。
それでは話を進めます。
NON-ZIFコネクタに比べて、ロック機構が付加されただけですが2020年2月現在各メーカーから様々な工夫されたコネクタが販売されています。
ロック機構の種類は大きく分けて種類あり、1mmピッチから0.5mmピッチに進化した時点で、もともとあったロック方式:スライドロック方式と、0.5mmが登場した際に初めて世の中に出てきたフリップロック方式に大別されます。
スライドロック方式は、文字通り、ロック部分をスライドすることによってロックをかけます。コネクタ本体にFFCを挿入して、位置決めをした後にロック部品を滑り込ませるように移動してロックをかけます。
フリップロック方式は、コネクタに蓋がついていて、蓋を開けてFFCを挿入します。FFCの位置が決まったら蓋を閉じる動作をしてロックをかけます。
フリップロック方式には、FFCを差し込む側にロック機構があるフロントロック方式と、FFCを差し込む側の反対側にロック機構があるバックフリップ方式があります。
それではスライドロック方式から図解していきます。
FFCを挿入している間、FFCが端子に触れることはありますが、力がかかっていないのでスムーズに奥の定位置まで入れることができます。
ロックがかかると、端子のギャップを広げる方向に力がかかり続けます。この力を応力と呼びます。広げられた端子が閉じる方向に力がかかりますので、FFCをしっかり保持し、振動や不意の衝撃にも抜けにくい構造になっています。
挿入作業がやりやすく、ロックをかければしっかり保持してくれる高機能のコネクタです。ロックがあることによって、NON-ZIFタイプよりも多極のコネクタでも安心して使うことができます。
今回はこの辺にしたいと思います。それではまた