こんにちは、サンライズweb担当です。
コネクタとかFFCに少し詳しいです。
スライドロックタイプのZIFコネクタについてお話ししてきましたが、今回からフリップロックタイプのZIFコネクタについて説明していきたいと思います。
アクチュエーターと呼ばれるロック機構のカバーがついていて、このカバーを開け閉めしてロックを掛けるタイプのコネクタです。スライドロックタイプと比べて次のような利点があります。
- 指1本でロックを掛けることができます
- コネクタの構造上、薄型化がしやすいです
それでは記事で説明していきます。
フリップロックタイプのFFCコネクタがメーカーから発売されたのは正確には記憶しいませんが、90年代の後半でした。2000年には確実に製品化をされていました。2.54mmピッチ、2mmピッチ、1.27mmピッチ、1.5mmピッチとFFCコネクタが世代を経て狭ピッチがすすみ、0.5mmピッチの時に初めて世の中に出てきました。
90年代後半から2000年初頭というと丁度、高校生がポケベル、PHS、携帯電話、携帯電話も折りたたみタイプが一般化しつつある時代でした。
パソコンも学生社会人には必須の時代となり、ノートパソコンも日系メーカーが国内で開発・生産していました。
装置の薄型化にともない当然部品、コネクタの薄型も求められ、大量に使っても作業ミスや不具合の少ないフリップロックタイプは、大変好評でした。
スライドロックタイプよりも価格が高いケースもあったようですが、FFCコネクタのロックタイプは徐々にフリップロックタイプが多数派となります。
0.5mmピッチで初めて世の中に出たフリップロックタイプも0.3mm、0.25mm、0.20mmと狭ピッチになっても採用され続け、1mmピッチのタイプで新たにフリップロックタイプで開発するメーカーもありました。
0.5mmピッチのFFCコネクタは通常の販売単位で購入すると1リール、1000個入りとか2000個入り、多いと5000個とか8000個が1巻きのエンボルリールに梱包されて納品されます。
エンボステープのコネクタが収まっている状態ではアクチュエータが閉じています。
基板に実装して、はんだ付けが終わり、いよいよFFCの組み付けの段階では、まず、アクチュエーターを開けるます。
FFCケーブルを挿入したらアクチュエータを閉じます。このとき、カチッとかペチッとか小気味良い音と、ロックがかかったことがわかる感触、ロック感とかいいます、が感じられます。
この音やロック感が感じられない場合は、FFCが半挿入であったり斜めになっていたり、正常に嵌合できていない可能性が高いです。
慌てず、ゆっくりとアクチュエータを開けて再度FFCケーブルの組み付けをしましょう。
今回図解したコネクタは、フリップロックタイプの最初期のものです。進化の方向性としては、小型化・薄型化といったセットよりの進化と、堅牢性やミスの起こりにくさなど、作業性の向上を目的としたものがあります。
順次解説していきたいと思います。
今回はこの辺にしたいと思います。それではまた