FFCとFPCの違い  FFC、FPCって何の略?

こんにちは、サンライズweb担当です。
コネクタとかFFCに少し詳しいです。

さて、以前ZIFとNON-ZIFの違いのお話をしましたが、FFCとFPCの違いもよく質問にあがります。

一見するとFFCは白くてFPCは茶色くて違うことはわかりますが、どのような違いがあるのでしょう。

今回から、FFCとFPCの違いについてお話しします。


記事で解説していきます。

FFCとFPCの違い

FFC、FPCって何の略?

  • FFCとは:Flexible Flat Cable つまりフラットなケーブル
  • FPCとは:Flexible Printed Circuits つまり基板

FFCはケーブルで、FPCは基板です。

FFC、FPCの作り方

つくりかたはそれぞれのメーカーで詳しい説明がありますが、FFCの方は薄いケーブル状の導体を作りたいピン数分だけ平行に並べて、PETのような絶縁フィルムで挟みます。

基本的な作り方はケーブルと同じです。導体のまかれた大きな糸巻きと絶縁フィルムの巻かれた糸巻きを並べてそれぞれゆっくり引き出しながら導体にフィルムを圧着していきます。

一度に長いケーブルを作り、必要な長さに切ってから両端を別工程でつくります。ケーブルだけ作ってから両端のコネクタと接触する部分や厚さを調整する補強部材をつける工程になります。

FPCは薄い基板です。こちらも各メーカーで詳しい説明がありましたググってみてください。薄い基板を作った後に外形加工の工程があります。大きな薄い基板に同じパターンのFPCを沢山つくり、金型で打ち抜く工程です。

FPC製造工程で金型が必要なことがことが、FFCと大きな違いになります。

FFCメーカーとFPCメーカー

次に、FFCメーカーとFPCメーカーについてお話しします。日本国内向けに情報発信しているので、国内メーカーがメインのお話になりますが、FFCメーカーの方は残念ながらFFCメーカーは少ないです。

FFCメーカー

私がよくお客様から聞いて紹介したコネクタと使っているよというメーカーだと、住友電工電子ワイヤー株式会社、板東電線株式会社の2社です。

以前は株式会社フジクラ、日立金属株式会社(旧日立電線)もありましたが、記事を書く際にメーカーHPを確認しましたが、いまはやっていないようでした。

あとは、東京特殊電線株式会社はFFCケーブルを製造していますが、私は特定の業種へ供給しているような印象をもっています。

FFCメーカーが少ない理由ですが、FFCが世の中に広がるに従ってFFCメーカーが増えました、メーカーが増えると当然競争が厳しくなります。どのような電子部品でもそうですが、競争が激しくなるとより優れた新製品を開発していくことになります。サイズを小さくしたり、軽くしたり、性能を良くしたりです。

FFCコネクタはディスクリートケーブルに比べ小さく薄くできることが一番のメリットですが、FFCに関してはピッチが進化のネックになりました。

0.5mmピッチより狭いピッチのFFCは市場として殆ど存在しません、理由はいくつかあるのですが、コネクタ側がFFCは0.5mmピッチまでにしか対応していないからです。コネクタ側の端子の並びが千鳥になるため、導体がストレートのFFCとはあわないです。

ピッチの限界0.5mmピッチが壁となり、新製品開発に足踏みをしているなか、台湾、中国、韓国のメーカーの参入もあり、FFCは価格競争の面が強いコモディティ商品になってしまいました。

時期としては、2007年頃から価格競争が厳しくなって、海外メーカーに市場を明け渡すことが多くなりました。

円高も1ドル120円からゆっくりと数年掛けて90円台まで進むとば口の頃で、 ソニーケミカル株式会社 のFFC部門が Venturindo というインドネシアの会社に事業売却された頃なので、まあ間違いないと思います。